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| おみくじバラエティ |
| 「おみくじを引く人は、若者、特に女性が多いんですよ。ですから『恋みくじ』や『血液型おみくじ』『花みくじ』なんていうのがとても人気。私はO型なんですけどね。これが、もうピッタリ」そういって笑うのは作家の島武史さん。全国の神社を巡っておみくじをひくこと20年。おみくじに関する著書も多い島さんのお宅へ、そのコレクションを見せてもらいに伺いました。 [ユニークなおみくじは西日本に多い。水につけると文字が現れるおみくじや、あぶり出しもあります。水道水やコンロの火でも文字は浮き出ますけど、やっぱりこれは実際に現地に足を運んでやるから意味がある。」香りつきの「縁結びおみくじ」(京都下鴨神社)木彫りの鹿がおみくじをくわえている「鹿みくじ」(奈良・春日大社)などなど、その種類をあげればきりがないそうです。 島さんがおみくじ行脚を始めたきっかけは、取材旅行の途中で立ち寄った滋賀県の多賀神社で、なんの気なしにひいたおみくじだったそうです。「もえ出づる 若葉の色ぞ 美しき 花さき実のる 末も見えつつ」おみくじに「占いを超えた文学的な味わいがあることを知り、その魅力にひかれた」のだとか。観光気分でひいているおみくじですが、本来は神のおつげ。人生を変える何かをみつけられるかもしれません。 |
| 吉と凶の割合は? |
| おみくじで気になるのは、やはり吉凶の割合。お寺や神社に直接電話してみると、「申し上げられません」「お教えしますが名前はふせて」とつれない返事。おみくじは信仰にもとづいたもの。軽々しく舞台裏を明かすものではないようです。 ただ、尋ねるうちにわかったのは、凶のないおみくじもけっこう多いこと。お正月に凶をひいた参拝者から「縁起が悪い」と苦情があり、吉を増やしたお寺もあるようですし、お正月だけ吉を増やす寺社もあるそうです。神さま仏さまに気をつかわせるなんて、立場がアベコベな気もしますが。 ちなみにおみくじの運勢を順に並べると、大吉、中吉、小吉、吉、半吉、末吉、末小吉、凶、小凶、半凶、末凶、大凶(全部そろっているとはかぎりません)中には、凶は凶でも「恐」とか「大恐」なんていうのもあるそうですし、「吉凶未分(きっきょういまだわからず)」という珍しい運勢の入ったおみくじもあるとか。 |
| 凶は戒め、吉でも油断すべからず |
| いっぽう、「凶が3割入っています」と、はっきり教えてくれたのは東京の浅草寺。こちらのおみくじは江戸時代の元三大師御籤を忠実に継承したもので、吉凶の割合も原本そのままです。ちなみに「第百凶」には「願望かないがたし、病人あやうし、失せもの出がたし、待ち人来たらず・・・・・・・」と、これではお先真っ暗。 「凶が出たからといって決して悪い未来を暗示しているわけではない。神仏のおことばとして受け止め、反省しなさいという意味ですよ」どこの寺社でも口をそろえてこういいます。大吉だといって有頂天になっていると、コロっと凶に転じるそうです。その証拠に浅草寺の「第一大吉」には「万事つつしむべし、ゆだんあらばわざわいあるべし」とある。 |
| おみくじを求める心理 |
| 運や占いに関する研究をしている大阪大学人間科学部の村上幸史さんに尋ねると「信仰心よりエンターテインメント的な要素が強い」とした上で、「おみくじには読むときの楽しみと"的中した"と感じるときの面白さがあるようです。」と話す。 また、多くの人々におみくじが受け入れられている理由としては、「"何か指摘してもらいたい"という甘えの心理を、読み手に遠慮なく書かれたおみくじの言い切り方が刺激するのでは」という。「的中、不的中の要素だけでなく、目に見えるものではない運勢があることを確認したり、不確実で予測が出来ない自分について考えるための道具として、存在価値があるのでしょう」 |